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論理学世界は3つの要素によってフラクタルに構成されている。その閃きは、古代中華世界、古代ギリシャ世界の論理学から訪れた。私はそれを「三元論」と名付けた。すると、私の頭の中の「三元論コンピュータ」はあらゆる事物事象を分解・再構築をし始めた。まるで魔法のように。

三元論コンピュータはエンジンのようなものだ。あらゆる論理学のソフトを自動演算してくれる。そのソフトの中でも、私は「基本ソフト」に位置する3本の作品に注目した。

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>>『アトラスゼロズ*閃きの対話集』より抜粋(現在制作中)

 

学生:老師はいつも瞬時に何か「3つの要素」を口にするでしょう?あのパターンの分け方が本当に的確だと思っていまして、何かコツがあったら知りたいと常々お思っていたんです。

老師:ふむ、ぼくはそれを「三元論」と呼んでいる。

学生:何ですか、それ?

老師:ぼくの論理学世界が生み出した便利この上ない脳内コンピューター。

学生:脳内コンピューター?

老師:そこに「概念」の素材放り込むと、勝手に処理をして、すこぶる使いやすい形に仕上げてくれるっていうコンピューターだ。

学生:脳の中にある?

老師:そう、脳の中にある。

学生:なんだかまだよく分かりませんよ?

老師:「三原色」と同じようなものだと思って欲しい。

学生:ふぅん?三原色っていうのは「色のパターン」ですよね。

老師:そう、この世でぼくたちが「色」として認識する存在は、すべて「赤・青・黄」の数値によって構成されているだろう?

学生:そうですね、赤・青・黄、それぞれの数値ですべての色を作り出せます。

老師:逆に言えば?

学生:逆というと?

老師:「すべての色は」を主語にすると?

学生:「すべての色は…『赤・青・黄』のそれぞれの数値に分ける事ができる」。

老師:そう、そういう事、それを「色」ではなく「概念」でやっている。

学生:なるほど、老師が「赤・青・黄」を概念上でどう扱っているのかは今のところ分かりませんけど、とにかくアイデアを「三元論コンピュータ」に放り込むと、「三つ」にパカッと分けられる、または「三つ」を入れると「一つ」にピッとまとまる、そういう仕組みになっているんですね?

老師:そう。

学生:では、その概念上の「赤・青・黄」というのは?

老師:軸を想像してくれ、ここに3つの概念の軸がある。

 

*三元論の軸

1)一次元の軸(記憶の軸):見えるもの、形状や色彩、一次元的な点要素

2)二次元の軸(論理の軸):考えるもの、内容や知識、二次元的な線要素

3)三次元の軸(関係の軸):関するもの、時間や環境、三次元的な空間要素

 

学生:「三元論」の「三元」っていうのは、「次元」を意味しているんですね。

老師:そう、点の一次元・線の二次元・空間の三次元…君ももう分かる通り、ぼくの三元論コンピュータは「座標軸」を想定している、X軸・Y軸・Z軸があって、それぞれの数値によって現象や概念を位置づけできるというシステムだ。

学生:うむ、まだしっくり来ませんね。

老師:具体例を取り上げよう、ぼくはさっき、君に三元論コンピュータを使って、「SF作品の特性」という概念を3の軸に分けた。

 

*「SF作品の特性」の三元軸

1)冒険的要素

2)技術的要素

3)社会的要素

 

学生:そうですね、そうやって分けていましたね。

老師:さて、そこでぼくの脳内コンピュターは早速、この3つの軸を自然と座標軸として再現をして、X軸を冒険的要素、Y軸を技術的要素、Z軸を社会的要素だと仮定する。

学生:ふむ、ふむ。

老師:そしてX軸・Y軸・Z軸、各項目におけるプラスとマイナスを用意、すると「冒険的要素が強い・弱い」「技術的要素が強い・弱い」「社会的要素が強い・弱い」というプラスマイナス項目が生じるね?

学生:そうなりますね。

老師:それで、それぞれの「存在点」を線で結んで座標軸の中で「箱」を作ってみるんだ、たとえば「プラスの存在点を全て結びつける」と「冒険的要素が強い・技術的要素が強い・社会的要素が強い」という箱になる、ここまで良い?

学生:ちょっと待ってくださいよ、図を描いて欲しいですね。

老師:こんな感じだよ。

 

三元論座標図

 

学生:なんだか余計に訳が分からなくなりましたよ。

老師:すまない、癖でX軸・Y軸・Z軸を「プラス・マイナス」だけではなく「+1+2」「-1、-2」というひと枠大きな領域で表現してしまった、ここに描いたのは「Emotion Box」、いわゆる「感情箱」と呼んでいる図式だ。

学生:それはどういう時に使うんですか?

老師:人間の感情的反応の機能を定義分類する際に使っているものでね…それはまた機会を追って語るとして、とにかく、こういう座標軸はイメージ出来たね?

学生:はい、出来ましたよ。

老師:この座標軸の中で、X軸・Y軸・Z軸を「プラス・マイナス」で区切ると、一定の領域ができる。

学生:図の中で立方体で囲まれている範囲ですね。

老師:その立方体の中でさらに小さな箱を表現できる、「Xプラス・Yプラス・Zプラス」「Xプラス・Yマイナス・Zプラス」「Xプラス・Yマイナス・Zマイナス」…といった具合にさ、パターンを変えられるだろう?

学生:ん、なるほど。

老師:すると、「プラス・マイナス」立方体の場合は8パターンの小箱が、ぼくが描いた図の「プラス2からマイナス2」立方体の場合は125パターンの小箱が、それぞれ自動的に算出される事になる。

学生:ほう、という事は、右下の絵は、その125パターンの小箱について描いたものなんですね。

老師:そう、その125パターンの小箱が人間の感情、つまり「心」を示すものだとぼくは考える。

学生:興味深い…

老師:三元論の立方体の範囲を広げるほど小箱は無限大のパターンを自動的に算出するから、今の「125個の心の機能」を更に細分化する事も可能ではあるけれど、ぼくは一般的な問題解決に当たっては「8パターン」で十分効果があると考える。

学生:なぜ「8つのパターン」「125のパターン」という数になるんでしょう?

老師:それは「組み合わせ」の問題だね、たとえば「プラス・マイナス」の立方体の場合は次の組み合わせが自動算出される。

 

*三元論におけるプラス・マイナス立方体の組み合わせ

1)Xプラス・Yプラス・Zプラス

2)Xプラス・Yプラス・Zマイナス

3)Xプラス・Yマイナス・Zプラス

4)Xプラス・Yマイナス・Zマイナス

5)Xマイナス・Yプラス・Zプラス

6)Xマイナス・Yプラス・Zマイナス

7)Xマイナス・Yマイナス・Zプラス

8)Xマイナス・Yマイナス・Zマイナス

 

老師:それで、ぼくがさっき想定した「SF作品の特性」三元要素をここに当てはめると、表現としてはこういう事になる。

 

*SF作品の特性の8パターン:

1)冒険的魅力が強く技術的魅力が強く社会的魅力が強いもの

2)冒険的魅力が強く技術的魅力が強く社会的魅力が弱いもの

3)冒険的魅力が強く技術的魅力は弱く社会的魅力が強いもの

4)冒険的魅力が強く技術的魅力は弱く社会的魅力が弱いもの

5)冒険的魅力は弱く技術的魅力は弱く社会的魅力が強いもの

6)冒険的魅力は弱く技術的魅力は弱く社会的魅力が弱いもの

7)冒険的魅力は弱く技術的魅力は弱く社会的魅力が強いもの

8)冒険的魅力は弱く技術的魅力は弱く社会的魅力が弱いもの

 

学生:へぇ、お見事!

老師:この8パターンの小箱があれば、SF作品の分類整理ができるし、逆にSF作品を創作しようと思った時に創作ベクトルを定める事ができる。

学生:ほかの「概念」を老師の脳内コンピュータに投げ込んでも、同じような事ができるんでしょうか?

老師:もちろん。

学生:「映画」はどうですか?

老師:まず三元要素を定めよう、一次元的「明るいか・暗いか」という要素、二次元的「直感的か・論理的か」という要素、三次元的「現実的か・空想的か」という要素、こんな具合だね。

学生:となると、8パターンの小箱は…

老師:こうだよ。

 

*映画の8パターン

1)暗く直感的で現実的な物語:主にアクション

2)暗く論理的で空想的な物語:主にサイエンス・フィクション

3)暗く論理的で現実的な物語:主にサスペンス、戦争ドラマ

4)暗く直感的で空想的な物語:主にホラー

5)明るく直感的で現実的な物語:主にコメディ

6)明るく論理的で現実的な物語:主にミステリー

7)明るく直感的で空想的な物語:主にミュージカル

8)明るく論理的で空想的な物語:主にファンタジー

 

学生:これはシネフィルの私としては非常に心の踊る分類ですよ…えっと、それじゃあ、名作の常連であるフランク・ダラボン監督の『ショーシャンクの空に』はどうなるでしょうね?

老師:君はあの作品が「喜劇」だと思う?「悲劇」だと思う?

学生:死や恐怖の描写もあって暗い部分もありますけど、全体としては一種の希望がテーマになっていますし、終わり方もハッピーエンドですね。

老師:それでは「明るい」要素が強い、すなわちX軸をプラスとしよう。

学生:ふむ。

老師:では次、物語は「直感的」だと思う?「論理的」だと思う?

学生:その「直感的」「論理的」という表現が意味するところは?

老師:ランボーが敵軍の真っ只中で機関銃をぶっ放すのは「直感的」だね、直接的な躍動の楽しみがある、逆にシャーロック・ホームズが床にある証拠を拾って犯人像を推理するのは「論理的」だね、間接的な思考の楽しみがある。

学生:ははぁ、それなら…『ショーシャンクの空に』は「アクション」ではなく「サスペンス」「ミステリー」「ヒューマニズム」といった「思考のドラマ性」に焦点が当たっていますから、「論理的」な方になるんでしょうね。

老師:では、Y軸をマイナスとしよう、次、「現実的」か?「空想的」か?

学生:「空想的」というのはSFやファンタジーなどの「現実に存在しない舞台や設定が存在する場合」、 「現実的」というのは「現実に近い舞台や設定が存在する場合」、こういうイメージですよね?

老師:そう。

学生:それでは「現実的」の方でしょうね、あれは架空の物語ではありますけど、映画の中の世界設定はリアリティに則しています。

老師:ではZ軸はプラスとなった、これでぼくの脳内コンピュータは『ショーシャンクの空に』の「存在位置」を割り出したよ、「Xプラス、Yマイナス、Zプラス」、「明るく論理的で現実に近い物語」となる。

学生:「主にミステリー」という項目ですね、確かにとても的確だと思いますよ…じゃあ、今の要素を全て真逆にして、「暗く直感的で空想上の物語」としたら、どのような映画作品が該当しますか?

老師:そのパターンは、頭カラッポ状態で音楽のようにスッキリ鑑賞できるホラー系の映画によく当てはまるよ、俳優トビン・ベル主演の『ソウ』シリーズなんてそれに該当すると思うね。

学生:はは、あれは確かに、暗くって、直感的で、空想的です。

老師:この分類が適切かどうかはさておき、とにかく、ぼくの脳内に組み込まれている「三元論コンピュータ」は論理学世界のあらゆる概念を自動演算してくれる。

学生:「自動演算」っていう表現が妙ですね、それは老師が自発的に考えた結果の産物でしょう?

老師:いや、勝手に脳がやってくれているんだ、ぼくはただそれを言語に変換しているだけ。

学生:前から思っていましたけど、老師って変人ですよ。

老師:他のどのような概念も瞬時に変換できるよ、試してみたらどうだい?それを君が目の当たりにすれば、「ぼくの脳が勝手に算出している」という状況を理解できるはずだ。

学生:じゃあ、「人間」はどうですか?

老師:ほいきた、「人間」を「三元論コンピュータ」に放り投げる…一次元的要素は「心地良いか・不快か」、二次元的要素は「感情的か・論理的か」、三次元的要素は「展望的か・回顧的か」というものが算出される。

学生:ふぅむ…

老師:具体的事例を君に当てはめよう。

学生:私ですか。

老師:君は善良な人間だ、適切な美徳を備えていて、それを実行に移している、すなわち君は「心地良い」性質を有する。

学生:では、「X軸はプラス」?

老師:うん、そう仮定しよう。

学生:ところで、「プラスとマイナス」は優劣を示す訳ではないんですよね?

老師:概念によっては結果として優劣を感じるような要素も算出されるかもしれないけどね、それは外面的な評価に過ぎず、ぼくの脳内コンピュターは「人的評価を伴わない純粋な概念」としてそれを設定している。

学生:なんだかプラスの方が優れているって印象がありませんか?

老師:気にしないでくれ、三元論コンピュータのプラス・マイナス設定は存在位置を決めるだけの数値に過ぎないんだ。

学生:分かりました、それでは次、「感情的」か、「論理的」か…私はどうですか?

老師:君は思考に基づいて行動をしている傾向が強い、行動をしてから思考をする事は少なそうだ、だから「論理的」だと思うよ。

学生:Y軸はプラス?マイナス?

老師:思考や感情の動きが大きく多い方をプラスにしよう、すなわち「感情的」がプラスで、「論理的」がマイナス、つまり君の場合のY軸はマイナスだ。

学生:最後の「展望的」「回顧的」というのは?

老師:これは時間的な思考反応の点をイメージしてみたんだ。

学生:というと?

老師:何か問題が起きた時に「これこれ、こうすれば問題が解決するだろう」と未来的な予測をしやすい人か、あるいは「この問題はこれこれ、こういう原因があって起きてしまったのだ」と過去の振り返りをしやすい人か、そういう意味だね。

学生:それじゃあ…言い換えれば、「積極的か、消極的か」というイメージですか?

老師:それでもまぁ、間違いではないと思う。

学生:私はどちらでしょう?

老師:君はどちらかと言えば積極的な方だろうね、問題に対して過去より未来を探る傾向にあると思う。

学生:Z軸は…

老師:プラスって事にしよう。

学生:まとめると、私は「X軸プラス、Y軸マイナス、Z軸プラス」、つまり「心地よく論理的で積極性のある人間」って事になるんですね?

老師:その通りだ。

学生:すこぶる納得の評価ですね。

老師:君の自己評価の高さには感心する所があるよ。

学生:そうでしょうとも、愉快な人生に必要なのは愛と自信と才能ですよ。

老師:そうありたいものだね。

学生:それで、こちらも先ほどの映画と同様に「8パターン」に分けられるんですよね?

老師:いかにもその通り。

 

*人間の性質パターン

1)不快で感情的で積極性のある性質:主に反抗型の人間(反体制的な人)

2)不快で論理的で積極性のある性質:主に閉鎖型の人間(排他的な人)

3)不快で感情的で消極的な性質:主に依存型の人間(盲目的な人)

4)不快で論理的で消極的な性質:主に破壊型の人間(批判的な人)

5)心地良く感情的で積極性のある性質:主に正義型の人間(勇ましい人)

6)心地良く論理的で積極性のある性質:主に友愛型の人間(優しい人)

7)心地良く感情的で消極的な性質:主に奉仕型の人間(慎しみ深い人)

8)心地良く論理的で消極的な性質:主に研究型の人間(思慮深い人)

 

老師:さっき言った通り、このX・Y・Z軸の数値を細分化していくと無数に性質定義の領域を広げる事が出来て、「人間の性質」のような幅の広い概念の場合はせめて125パターンの適用が必要だとは思う。

学生:でも、今の8パターンでも十分機能をしていますよ。

老師:ぼくは君に言った事があったかな、三元論の研究が向かう道のひとつに「ロボットの心の構築」というものがあってね、それは「人間の性質や思考性を分解してプログラムとして再構築する為の基本論」でね。

学生:また近未来的な論理学ですね!

老師:さっき図で示した「感情箱」もそこに使うセオリーで、そちらの分野では8パターンでは不足、125パターンが適切なんだ。

学生:いや、老師、そこまで今の人類が「心のあるロボット」を求めているとは思えませんよ。

老師:そう?

学生:人間は自分たちを遥かに超越した生命を認めるほど心が広くありません、だから私たちが近未来に求めている人間ロボットは「人間と同じ、またはそれ以上の意欲的かつ創造的なロボット」ではなく、「人間より少しマヌケだが従順で役に立つロボット」です。

老師:それも一理あるね、それなら「8パターン」の領域で十分かもしれないな。

学生:最初はそれで良いんじゃありませんか?

老師:そうかもしれないね。

学生:それで、老師は本当にロボットを製造するんですか?

老師:「アイノイド」を実際のプログラムや製品として産み出すかどうかって?

学生:アイノイド?

老師:ぼくは三元論を適用したアンドロイドのことを「アイノイド」と呼んでいるんだ、「AI」と「愛」を掛けた造語だよ。

学生:語呂が良いですね、アイノイド、老師はそれを造るんですか?

老師:もちろん現実的な形にしたいという意欲はあるけれど、今のぼくは技術世界ではなく論理世界でこれを構築していてね、もう少しここでやるべき事がある。

学生:ふぅむ。

老師:ちなみに、いま考えついた、さっきの「人間の性質パターン」は論理学者プラトンが行なったように「人間の活動」とリンクさせる事が可能だね。

学生:どういう意味ですか?

老師:まずは「人間の活動」について、こう三元要素を設定する。

 

*人間の活動における三元要素

1)一次元的要素(X軸):生活改善に役立つものか、害をなすものか

2)二次元的要素(Y軸):文化向上に役立つものか、害をなすものか

3)三次元的要素(Z軸):社会運営に役立つものか、害をなすものか

 

学生:これは分かりやすい。

老師:もう同じ流れだから君も分かると思う、この次はどうしたら良い?

学生:プラスとマイナスを仮定、8項目を算出する、こういう流れですね。

老師:そう、それで「人間の性質8パターン」と「人間の活動8パターン」を次のように繋げる事ができる。

 

*人間の性質/人間の活動の8パターン

1)生活改善×・文化向上×・社会運営◯(反抗的な心で強者をくじく活動):人間の性質パターン1番、反体制的な性質を持つ人間が得意とする分野

2)生活改善×・文化向上◯・社会運営◯(閉鎖的な心で規律を固める活動):人間の性質パターン2番、排他的な性質を持つ人間が得意とする分野

3)生活改善×・文化向上×・社会運営×(依存的な心で何かを崇拝する活動):人間の性質パターン3番、盲目的な性質を持つ人間が得意とする分野

4)生活改善×・文化向上◯・社会運営×(破壊的な心で伝統を崩す活動):人間の性質パターン4番、批判的な性質を持つ人間が得意とする分野

5)生活改善◯・文化向上×・社会運営◯(正義の心で秩序を守る活動):人間の性質パターン5番、勇ましい性質を持つ人間が得意とする分野

6)生活改善◯・文化向上◯・社会運営◯(友愛の心で公平さを保つ活動):人間の性質パターン6番、優しい性質を持つ人間が得意とする分野

7)生活改善◯・文化向上×・社会運営×(奉仕の心で弱者を助ける活動):人間の性質パターン7番、慎み深い性質を持つ人間が得意とする分野

8)生活改善◯・文化向上◯・社会運営×(好奇の心で知恵を広げる活動):人間の性質パターン8番、思慮深い性質を持つ人間が得意とする分野

 

学生:ふぅ!これってかなりユニークな理論体系だと思いますね、まるで魔法じゃありませんか。

老師:もっと無理難題を言ってくれても良いんだよ、もうひとつぐらい、何かとんでもない命題を突きつけて欲しいね。

学生:それなら、今、私が言った「魔法」はどうですか?そんなキーワードでも「三元論コンピュータ」は分解と再構築を可能にするんですか?

老師:魔法ね…問題ないよ、じゃあこうしよう、「X軸は強弱、Y軸は速度、Z軸は範囲」…8タイプは次の通りだ。

 

*魔法の8パターン

1)強烈かつ直接的で広範囲に作用するもの(サンダガ)

2)強烈かつ直接的で局所的に作用するもの(アレイズ)

3)強烈かつ間接的で広範囲に作用するもの(プロテス)

4)強烈かつ間接的で局所的に作用するもの(リフレク)

5)微弱かつ直接的で広範囲に作用するもの(ケアルラ)

6)微弱かつ直接的で局所的に作用するもの(ドレイン)

7)微弱かつ間接的で広範囲に作用するもの(コンフュ)

8)微弱かつ間接的で局所的に作用するもの(ポイズン)

 

学生:カッコ内にあるRPGゲームシリーズ『ファイナルファンタジー』に登場する常連魔法ですか?

老師:うん、イメージとしての引用だよ。

学生:こちらもひどく的を射ています。

老師:思いつきの分類だけど、まずまず良さそうだね。

学生:たとえばですよ、その「魔法」を「超能力」「アイテム」「戦略」のようにチェンジしても、そのまま使えそうです。

老師:そう言われてみればそうだね、ロールプレイングゲームやファンタジー作品に適用できそうなパターンだ。

学生:あと、もうひとつだけ!「暴力」「殺人」「法律」はどうですか?昨日、高速バスに乗っている最中、Netflixで『刑事コロンボ』と『メンタリスト』を鑑賞していましてね、ちょうど頭に浮かんだので、ぜひ三元論コンピュータに通して下さい。

老師:「法律」は「ルール」という広義の概念に変換した方が良いパターンが出そうだ、早速、さっきの「魔法」の8パターンを活用しよう。

 

*ルールの8パターン

1)強烈かつ間接的で広範囲に作用するもの(国家規模の最高法規:憲法、条約など)

2)強烈かつ間接的で局所的に作用するもの(国家規模の一般法規:法律、政令など)

3)強烈かつ直接的で広範囲に作用するもの(地域規模の最高法規:法令など)

4)強烈かつ直接的で局所的に作用するもの(地域規模の一般法規:規則など)

5)微弱かつ間接的で広範囲に作用するもの(都市規模の最高法規:条例など)

6)微弱かつ間接的で局所的に作用するもの(都市規模の一般法規:通達など)

7)微弱かつ直接的で広範囲に作用するもの(集団規模の最高法規:合意など)

8)微弱かつ直接的で局所的に作用するもの(集団規模の一般法規:約束など)

 

老師:次、「暴力」「殺人」については「犯罪」という概念にまとめて考えてみよう、こんな具合でどうだろう。

 

*暴力/殺人/犯罪の性質パターン

1)意図的かつ不条理で広範囲のもの

2)意図的かつ不条理で局所的なもの

3)意図的かつ合理的で広範囲のもの

4)意図的かつ合理的で局所的なもの

5)偶発的かつ不条理で広範囲のもの

6)偶発的かつ不条理で局所的なもの

7)偶発的かつ合理的で広範囲のもの

8)偶発的かつ合理的で局所的なもの

 

老師:ぼくの考えでは、意図的であるほど、不条理であるほど、広範囲であるほど、その刑罰は凶悪なものとして重い罰を下すべきだ。

学生:つまり、さきほどの分類の順番が、そのまま刑罰の重さに相当する?

老師:そうだね、ぼくだったら上位項目の犯罪にもっとも重い刑罰を下すね、そして下位項目ほど軽くする。

学生:ここまで来たらもうひとつぐらい!これで本当にラストにします。

老師:上海到着まで時間はたっぷりあるんだから、何でも聞いてくれ。

学生:いえ、そろそろ私はスタートレックの話をしたいんですよ。

老師:それならどうぞ、まいていこう、何の概念を三元論コンピュータに通してみたい?

学生:「料理」、これはどうです?料理は味や形式が多彩ですから、綺麗に「3要素・8パターン」に分けるのは難しいんじゃないですか?

老師:まったく問題ないね、もっともシンプルなものとしては次の通りだ。

 

*料理のパターン

1)熱く味が濃く複雑な調理により完成する料理

2)熱く味が濃く簡単な調理により完成する料理

3)熱く味が薄く複雑な調理により完成する料理

)熱く味が薄く簡単な調理により完成する料理

5)冷たく味が濃く複雑な調理により完成する料理

6)冷たく味が濃く簡単な調理により完成する料理

7)冷たく味が薄く複雑な調理により完成する料理

8)冷たく味が薄く簡単な調理により完成する料理

 

老師:今回は「温度・味・調理方法」の3軸に凝縮したけど、それぞれの項目の数値を更に細分化するとパターンに精密さが増すだろう。

学生:でも、今の8パターンの大分類でも、この世の全ての料理をシンプルに定義分けできるという寸法になりますね。

老師:そうなるね。

学生:実に興味深いですよ、これは凄まじい世紀の論理的発明じゃありませんか?これらのシステムはすべて老師が組んだんですか?

老師:Apple製品と同じだよ、ぼくの三元論コンピュータは古代から既に完成していた論理学モジュールを組み合わせただけさ、ユニークではあるかもしれないけれどオリジナルではない。

学生:へぇ、そういうものなんですか?

老師:オリジナルの論理的発明を行なった孔子やソクラテスこそが偉大であり、彼らの発明こそが世紀の感激に満ちているよ。

学生:それでも「三元論コンピュータ」は非常に使える論理学発明だと思います、さっきの調子で考えていけば有効なシステムやルールを生み出せるじゃありませんか?

老師:こういうふうに「三元論コンピュータ」を使ってパッと量産できる「ソフト」が適切なものかどうかは分からない、そしてそれを実際に検証してみようという気もぼくにはない、またこれを使って社会的に成功しようとか、利益に繋げようとかいう野心もまるでない。

学生:もったいない話ですね、それじゃあ老師は何に興味と心血を注いでいるんですか?

老師:ぼくは「単体のソフト」ではなく「基本ソフト」の構築に興味がある。

学生:具体的に言うと?

老師:「三元論コンピュータ」が導く「基本ソフトの論理的作品」の道は3つ用意されている。

 

*三元論コンピュータが導く「基本ソフト作品」

1)機械を運営する為の基本ソフト(機械の活動原則:人工知能の基本概念)

2)社会を運営する為の基本ソフト(社会の倫理原則:社会機構の基本概念)

3)人間を運営する為の基本ソフト(人間の美徳原則:集団調和の基本概念)

 

学生:これらは、どこまで完成しているんですか?

老師:8割方は完成しているよ、また時間があれば、君に詳しく話そう。

学生:SF作品の話をしようと意気込んでいたら目の前にSF世界をそのまま体現しているような人がいるっていうんですからね、すっかり度肝を抜かされましたよ!もっと早くに教えて下さい。

老師:別に隠していたつもりはないよ、逆に、今まで君はぼくのことを何だと思っていたんだ?

学生:海外事情に詳しい、物知りの変人だと思っていました。

老師:へぇ、ぼくも君に対する評価を今から変える事にしようかな。

学生:それにしても私は感動しますよ。

老師:何が?

学生:老師はたったひとりで論理学世界の旅をし続けているんですね。

老師:そうだね。

学生:苦しくはありませんか?

老師:苦しい事も多いね、肩書きも経済的保障も誰の支援もなく、来る日も来る日も思考実験を繰り返しているんだから。

学生:然るべき機関に相談したらどうです?

老師:ぼくの論理学研究はチームで行うようなものじゃない、誰にも借りを造りたくないし、誰の助けも必要ない。

学生:茨の道ですね。

老師:とは言え、ぼくは一種、自分の魂にとってもっと安らぎのある道に転がり込んだとも言えるんだ。

学生:というと?

老師:『ソクラテスの弁明』でソクラテスがこう語るじゃないか、「他人を抑えつけるよりも、自分自身を出来るだけ善い人間にする方が遥かに立派で、ずっと容易な事なのだ」ってね。

学生:自分の魂を磨く旅が、公共の中で魂を削る旅よりも、ずっと楽?

老師:ぼくにとっては、そうなのさ。

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